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Vol.2 コンクリートって何? コンクリートの専門家がやさしく解説します!
黒姫グループが収集運搬・中間処分・リサイクルしている主な産業廃棄物である「コンクリートがら」は、建築構造物や土木構造物などの解体によって生じたコンクリートの破片を指します。
普段よく耳にする「コンクリート」ですが、これを正確に理解されている方は少ないかもしれません。
今回は「コンクリートとは何か」についてやさしく解説します。
コンクリートの種類とその用途
コンクリートは、大分すると3つのコンクリートに分けられます。
この3つの違いは、骨材(砂利や砂)を何で固めているかによる違いです。
- セメントと水で固めたもの:「セメントコンクリート」
- アスファルト(石油化合物)で固めたもの:「アスファルトコンクリート」
- レジン(樹脂)で固めたもの:「レジンコンクリート」
セメントコンクリート
黒姫グループが扱うコンクリートがらは「セメントコンクリート」の破片です。
このため、セメントコンクリートについてさらに詳しく解説します。
図1に「セメントペースト」と「(セメント)モルタル」「(セメント)コンクリート」の違いを示します。
コンクリートは、骨材に砂と砂利を使い、セメントと水で固めたものを指しますが、骨材が砂だけの場合は「モルタル」と言い、さらに骨材がない場合は「セメントペースト」と言います。
つまり、コンクリートがらは、これらを砕いたものですので「コンクリート」と「モルタル」「セメントペースト」がすべて混ざり合ったものといえます。
セメントはなぜ固まるのか
セメントコンクリートが何かについてはご理解いただけたと思いますが、そもそもセメントはなぜ固まるのかということをご存じの方は少ないのではないかと思います。
セメントは樹脂接着剤のように水が乾いて固まる訳ではありません。セメントと水が化学反応し、セメント粒子の周りにトゲトゲができ、これらが絡み合って固まります(図2)。時間が経つに従って、このトゲトゲがたくさん出てくるので、時間が経つほど、コンクリートはどんどん硬くなっていきます。
この一連の化学反応のことを専門用語で「セメントの水和(すいわ)反応」といい、トゲトゲのことを「エトリンガイト」と言います。
ここまで理解していただければ、コンクリートって何と聞かれた場合、おおよそ答えられると言っていいと思います。