業界情報
Vol.18 世界のコンクリート用再生骨材市場と今後の予測について
今号では、世界でのコンクリート用再生骨材の「現在の市場規模」と「将来的な市場規模の予測」「成長エリア」「主要プレーヤー」について解説します。
コンクリート用再生骨材の現在の市場規模と将来的な市場規模の予測

世界におけるコンクリート用再生骨材の市場規模は、2024年度1,178万トンが2030年には1,593万トンになり、年平均成長率は6.91%と予測されています。
用途別で見ると、2024年度においてコンクリート舗装やコンクリート路盤に使用するコンクリートでの再生骨材の使用が全体の約42%を占め、年平均成長率は7.18%と予測されています。
エンドユーザーで見ると、2024年度において公共事業での使用が39%で最も大きい割合を占めています。 民間建築での使用の割合は現在小さいものの、民間建築での使用は年平均成長率は7.06%で最も成長率が大きいと予測されます。
成長エリアは、アジア太平洋地域です。 中国の場合、現在、年間1億~2億トンのコンクリートが建設廃棄物として発生しており、この内6,000万トンを再生骨材にリサイクルする目標を掲げています。
※出典:コンクリート用再生骨材 市場規模・シェア分析・成長動向 その予測(2025年度~2030年度),モールダー インテリジェンス社
世界におけるコンクリート用再生骨材の主要プレーヤー

コンクリート用再生骨材の市場プレーヤーは細分化していますが、近年はセメント製造企業がそれらを統合化する傾向があります。 現在の主要プレーヤーは、図の表に示す5企業です。
世界のコンクリート塊再資源化の傾向
日本においてコンクリート塊の再資源化率が97%以上になっているように、EUでは再資源化率を70%以上に義務化し、加盟各国では90%以上を達成している国が多数あります。 循環型社会の実現に向け、世界でもこの傾向が加速しています。